上記の悩みを解決し、記事を読み終えればパスポートの最適な更新時期がわかり、パスポートの更新で注意すべきポイントも知ることができます。
ボクは有効期間ギリギリのパスポートを更新せずに海外へ行こうとして、渡航直前で渡航先国の入国条件が6ヵ月以上の残存有効期間が必要なことを知り焦った経験があります。
入国する際に必要となるパスポートの残存有効期間や未使用査証欄は国によって異なるため、海外渡航の予定がある方はパスポート更新のタイミングに注意して手続きをしましょう。
まずは「パスポートの更新はいつからできるのか」を解説し、後半では「更新前に知っておくべきポイント」を紹介します。
パスポートの更新は残存有効期間が1年未満になったらできる
一般渡航者が申請できるパスポートは「一般旅券5年用(紺色)」と「一般旅券10年用(赤色)」の2種類あり、どちらも下記項目に当てはまるものがあれば更新手続きができます。
ちなみにパスポートの更新(切替申請)は、条件を満たしていればオンライン申請も可能です(受領は窓口へ出向く必要あり)。
- パスポートの残存有効期間が1年未満になった
- パスポートの査証欄の余白が少なくなった(見開き3ページ以下が目安)
- パスポートを損傷させてしまった
- パスポートの氏名・本籍の都道府県が変更になった
- IC旅券への切替を希望している(現在IC旅券ではない旅券を所持)など
例外として赴任や留学などでの長期滞在のためにVISA(査証)を取得する場合、有効期間が1年以上でも更新できるケースが多いです。
確認書類の提出が必要となりますが、日本でパスポートの更新をしていきたい方は、各都道府県に設けられているパスポート申請窓口に相談してみましょう。
【結論】海外渡航を控えているなら有効期間ギリギリの更新は危険
パスポートの有効期間がギリギリだとしても、渡航先国の入国条件を満たしていれば入国できます。
多くの国では入国またはビザ発給の条件として3~6ヵ月以上の残存有効期間、2~3頁以上の未使用査証欄を求めており、これらが不足しているパスポートでは出入国できません。
また、観光目的の短期滞在ではあまりないと思いますが、オーバーステイになると罰金が科せられたり、一定期間の再入国禁止、今後ビザ申請が通りづらくなるなど、さまざまな不利益が発生します(病気や事故で入院していたなどのやむを得ないケースを除く)。
- 海外渡航の予定がある方:渡航先国が必要とする残存有効期間と未使用査証欄を確認し足りないなら更新
- 海外渡航の予定が全くない方:有効期間ギリギリの更新または更新しなくてOK
海外渡航の予定がある方は、渡航先国が必要とする残存有効期間+数ヵ月の余裕をもっておき、足りないようなら渡航前に更新しておくのがおすすめ。
海外渡航の予定が全くない方は無理にパスポートの更新はせず、海外渡航が決まってから新規申請するのもありです(申請時の必要書類が若干増えるだけで手数料は同じ)。
1つ言えるのは出発当日に空港カウンターで残存有効期間や未使用査証欄の不足を指摘され、泣く泣く旅行をキャンセルするくらいなら、渡航前にパスポートを更新したほうが絶対によいです。
「残存有効期間」はパスポートの有効期間までの残りの日数のこと、「未使用査証欄」はパスポートの査証欄でスタンプなどが押されていない未使用ページのことだよ
パスポートの更新手続きのやり方【申請場所・必要書類】
- 切替申請の必要書類を揃える
- 住民登録している都道府県のパスポート申請窓口を調べる
- 申請窓口で申請書の提出+旅券引換証を受取る
- 交付予定日にパスポートを受領する
パスポートの更新は住民登録している都道府県の申請窓口で行え、条件を満たしていれば住民登録をしていない都道府県でも申請可能(居所申請)。
申請日に18歳以上なら5年用パスポートと10年用パスポートから選択でき、申請日に18歳未満なら5年用パスポートしか選択できません。
基本的に上記3点を揃えれば大丈夫ですが、氏名や本籍の都道府県が変更した場合は「戸籍謄本」、住民登録していない都道府県で申請する場合は「住民票の写し」など、状況によっては必要書類が増えます。
旅券引換証に記載の交付予定日になったら、更新手続きをした申請窓口で新しいパスポートを受領できます。その際は上記3点を持参してください。
また、パスポートの受領は本人(パスポート名義人)のみしか認められておらず、たとえ赤ん坊であっても一緒に連れていく必要があるので注意しましょう。
パスポート申請の種類 | 都道府県収入証紙 | 収入印紙 | 合計 |
---|---|---|---|
10年間有効 | 2,000円 | 14,000円 | 16,000円 |
5年間有効(12歳以上) | 2,000円 | 9,000円 | 11,000円 |
5年間有効(12歳未満) | 2,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
パスポートの有効期間で迷ってる方は、「パスポートは5年用と10年用どちらで申請すべき?」が参考になるよ
補足:パスポートの更新はオンライン申請を活用しよう
パスポートの更新は、下記対象者に限りオンライン申請にも対応しています(受領は窓口へ出向く必要あり)。
- パスポートの残存有効期間が1年未満となった
- 査証欄の余白が見開き3ページ以下になった
はじめてパスポート申請をする方や現在持っているパスポートが失効している方などは、オンライン申請の対象外でこれまでどおりの紙の申請書での手続きとなります。
オンライン申請は「政府が運営するマイナポータル」と「マイナンバーカード」を利用する必要がありますが、パスポート申請時に窓口へ出向かなくてよいのでぜひ活用したいところです。
詳しい申請手順に関しては政府広報オンラインをご覧ください。
パスポートの更新前に知っておくべき3つのポイント
パスポートの更新前に知っておくべきポイントは下記3つです。
- パスポートの受領まで約1週間かかる
- パスポートの更新後は旅券番号・サイン・顔写真などが新しくなる
- パスポートの1ヵ月あたりの平均コストは158円
それでは順番に解説していきます。
1:パスポートの受領まで約1週間かかる
パスポートの申請~受領まで約1週間(土・日・祝・振替休日・年末年始を除く)かかるため、渡航前にパスポートの更新を考えている方は早めに申請しておきましょう。
パスポートがなければ出入国することはできませんし、航空券やホテルなどもキャンセルしなければならず、同伴者がいる場合は非常に迷惑をかけます。
ただし、親族が災害に遭い至急渡航しなければならないなどの特別な理由がある場合、「緊急発給」や「早期発給」に対応している都道府県もあります。
詳しくは各都道府県に設けられているパスポート申請窓口に問い合わせてみてください。
2:パスポート更新後は旅券番号・サイン・顔写真などが新しくなる
本記事の冒頭でも触れましたが、パスポートには更新という概念がなく正しくは切替と言います。
切替申請をすると現在持っているパスポートは失効し、記載事項・サイン・顔写真・旅券番号などが新しくなったパスポートに切り替わるためです。
もしも旧パスポートの旅券番号でビザ申請や旅行商品の予約をしていた場合、新パスポートの旅券番号に変更する必要があるので注意しましょう。
国によってはビザの変更手続きに時間がかかるので、なるべく切替後のパスポート番号でビザ申請するのがおすすめ。
基本的に航空券や海外ツアーはパスポート番号なしでも予約できますが、申込者名と生年月日がパスポートに記載されているローマ字名と1文字でも異なる場合、飛行機に搭乗できないので気をつけましょう。
3:パスポートの1ヵ月あたりの平均コストは158円
パスポートの更新は残存有効期間が1年未満になるとできますが、残りの有効期間を無駄にしないため有効期間ギリギリまで更新を待つ方も多いです。
もちろん有効期間ギリギリで更新したほうがお得なのは間違いありませんが、実際は半年以上前に更新しても数百円の損にしかなりません。
5年用パスポートと10年用パスポートの1ヵ月あたりのコストを下記にまとめました。
- 5年用パスポート:183円(1年あたり2,200円)
- 10年用パスポート:133円(1年あたり1,600円)
1ヵ月あたりのコストを高いと感じるかは個々によると思いますが、「数年に1回は海外に渡航している」なら無理に有効期間ギリギリまで更新を待つ必要はないです。
残存有効期間の不足で出入国できず高いキャンセル料を支払うなら、余裕をもって更新しておいたほうが絶対によいです。
コロナ禍が明けて海外旅行をする人が増えている中で、残存有効期間の不足が理由で出国できないケースも増えているそうなので注意しましょう。
まとめ:海外渡航の予定がある方は有効期間ギリギリでの更新に注意しよう!
本記事では、パスポート更新はいつからできるのか、パスポート更新で押さえておきたい注意点を解説しました。
一般渡航者が申請できるパスポートには「一般旅券5年用(紺色)」と「一般旅券10年用(赤色)」の2種類ありますが、どちらも残存有効期間が1年未満になると更新できます。
多くの国では入国またはビザ発給の条件として3~6ヵ月の残存有効期間、2~3頁以上の未使用査証欄を求めており、これらが不足しているパスポートでは出入国できません。
出発当日に空港カウンターで残存有効期間の不足を指摘され出国できないケースは意外と多いので、有効期間ギリギリでの渡航が心配なら渡航前に更新しておきましょう。
ちなみにパスポートの申請~受領まで約1週間かかるため、海外渡航の予定がある方は早めに更新するのがおすすめです。
海外渡航の予定がある方は、渡航先国のビザの要否も必ずチェックしておこう!